AGA薄毛治療薬のフィナステリドとデュタステリドの効果と副作用。併用や切り替えのタイミングを医師が解説

AGA解説シリーズ、第3回です。

前回は男性型脱毛症(AGA)治療の全体像についてご説明しました。男性型脱毛症(以下、AGA)の治療には「AGAの予防的治療」と「毛髪再生治療」がありましたね。

「前回までの記事」
薄毛の原因は?男性型脱毛症(AGA)でなぜハゲるのか
現時点で受けられるAGA・薄毛治療の方法と副作用

今回は「AGAの予防的治療”フィナステリド”と”デュタステリド”」の効果や副作用、併用や切り替えのタイミングについて詳しくご説明していきます。

なお、本記事では一般的な医学知識を紹介しております。ご自身の症状に関しては、必ず医師や専門家にご相談ください。

目次

AGAはどのような病気で、どのように治療できるか

薄毛の原因「男性型脱毛症(AGA)」

AGAは、男性型脱毛症のことで、頭のてっぺん、おでこ、頭の前の方でゆっくりと薄毛が進行する病気です。

体内の悪性男性ホルモンの“DHT(ジヒドロテストステロン)”の 作用で、“毛包(毛を生み出す器官)”が徐々に小さくなることで進行します。

小さい毛包から作られる毛は、細く柔らかくなり、成長する期間も短くなることで、結果的に髪が抜け落ちるのがはやくなってしまうのです。

「AGAの進行予防治療」と「毛髪再生治療」がある

AGA治療は、毛包が小さくなるのを食い止める“AGA進行予防治療”と、再び太い髪が生えるようにする“毛髪再生医療”の2種類に大きく分けられます。

クリニックによって異なりますが、実際に治療を行う際には、進行度や症状に合わせて、両方の治療を継続的に行うのが一般的です。

AGA治療の多くは、高い効果と安全性が科学的に検証されており、医学的な文献も引用しながら、“AGA進行予防治療”を詳しく解説していきます。

AGA進行を予防できる治療薬

AGA進行をどのように食い止めるか

AGAを進行させる原因は、悪性の男性ホルモン“DHT”です。

AGA治療薬は、DHTが生み出されるメカニズムに直接作用します。

テストステロンに5-αリダクターゼという酵素が結合し、DHTが出てきます。AGA治療薬は、5-αリダクターゼのはたらきを抑えることで、体内のDHTを減らします。

このように作用する予防薬ですが、現在のところ“フィナステリド”と“デュタステリド”という2種類の内服薬(飲み薬)があります。

「世界初のAGA治療薬」フィナステリド

フィナステリドは世界で初めて「男性型脱毛症の進行を予防する目的」で医師が処方することが承認された薬です。

日本では2005年に厚生労働省が初めて認可をして、発売からすでに10年以上が経過している薬です。「プロペシア®」という商品名でMSD社から最初に販売されました。

現在はファイザー社、東和薬品、沢井製薬などから「フィナステリド」という名前でジェネリック医薬品として販売されています。

このように多くの厚生労働省に認可された薬が販売されていて、AGA専門医だけではなく、一般の内科医も含めて広く使われている薬です。

フィナステリドはもともと、前立腺の疾患に対する治療薬として使用されていました。しかし服用している患者から「毛が生えるようになった」という報告が相次ぎ、薄毛治療への効果が注目されるようになりました。

フィナステリドの効果と副作用

フィナステリドの効果は、AGA の進行を止めることが期待されます。

副作用は少ないと言われている一方、よくある副作用としては、

  • ・性欲が少なくなる
  • ・じんましん・ニキビ等の皮膚症状
  • ・勃起しにくくなる
  • ・精液の量や質が低下する
    (性機能に関する詳しい解説:性機能に関する副作用

まれな副作用として、

  • ・女性のような乳房になる
  • ・睾丸がいたい
  • ・うつ病
  • ・血精液症(精液に血がまじること)

があります。こうした副作用について、世界中でフィナステリドの効果と安全性を検証する研究が行われています。

フィナステリドの効果と安全性を検証した2つの研究

フィナステリドの効果と安全性を検証した、大規模な研究を2つ紹介します。

1つ目は、2010年にアルゼンチンの研究者が発表したメタアナリシス研究(リンク)です。

過去世界中で行われた、フィナステリドのプラセボ対照ランダム化試験という、“信頼度ランクII”の結果を集めて分析を行ったものです。“信頼度ランクII”のデータを集めると、“信頼度ランクI”にレベルアップします。

世界中から集めた症例数は、1215名です。丸2年間にわたり、AGA治療を受けた18~45歳のAGA患者でした。条件が揃えられる結果のみを集めています。

フィナステリド1.0mgを2年間、毎日服用したグループでは、99%の患者が調査時より薄毛が進行したとは認められませんでした。

逆にフィナステリド1.0mgを飲んでいないグループでは、約33%の患者の薄毛が進行したと診断されました。副作用については、性機能障害が見られた人の割合は全体の1.5%という結果が報告されています。

2つ目は、プロペシア®を販売しているMSDが、日本で行った臨床試験の結果を発表しています。

プラセボ対照ランダム化試験(信頼度ランクII)を、20代から50代の日本人AGA患者にたいして、初年度374名を集めて3年間実施しました。

プロペシア®を服用したグループは、プロペシア®1.0 mgを毎日服用しました。

3年間プロペシア®1.0mgを服用した99名のうち、97名の患者はAGA の進行が認められなかったという結果が報告されています。 副作用については、1年間プロペシア®服用した患者のうち、副作用が見られた患者は5%おり、そのうち性機能に関する副作用が見られたのは2.9%という結果が得られました。

紹介した2つの研究以外にも、多数の臨床研究が世界中で行われており、どれも近しい結果が得られたと報告されています。

このようにフィナステリドは科学的な手法で、効果と安全性が認められている薬です。

フィナステリドの効果が出るまでかかる時間

薬の効果が確認できるのは、はやくても3か月、最も一般的なのは6か月ぐらいは効果出るまでにかかると、これまでの研究の結果から考えられています。

どちらの場合も毎日服用することが前提です。途中が空いてしまうと効果が出るまでさらに時間がかかってしまいます。

フィナステリドの1.0mgと0.2mgの違い

フィナステリド薬の錠剤は、1粒にフィナステリド成分が、「0.2 mg配合されているタイプ」と「1.0 mg配合されているタイプ」があります。

0.2 mgと1.0 mgの効果を比較した研究はまだ少なく、ほとんど変わりがないと考えられています。

推奨量は1.0 mgとされており、一般的に処方されるのは1.0 mgですが、0.2mgの方が副作用が少ないとされています。

フィナステリドの飲み方

患者さんの症状や状況に応じて、医師から適切な量のお薬が処方されますので、その量をまもって毎日飲むようにしてください。

フィナステリドの服用する際は、医師から処方された量を毎日飲むことになります。飲む時間帯は一般的には、朝でも夜でも問題ありません。

フィナステリドの服用を止めると、AGAの原因のDHTを作る5-αリダクターゼが再び体内に生まれてしまうため、効果を持続させるには原則フィナステリドを継続的に服用し続ける必要があります。

「次世代のAGA治療薬」デュタステリド

デュタステリドはフィナステリドよりも新しい薬です。2015年に厚生労働省から薄毛治療薬として認可を受けました。

フィナステリドと同様、もともとは前立腺の疾患の治療に用いられていました。

国内で厚労省にAGA治療薬として認可されているのは、GSK社のザガーロ®という製品のみで、同じくGSK社のアボルブ®が前立腺治療薬として認可されています。アボルブ®は、AGA治療薬ではありませんので注意してください。

ザガーロ®の特許が国内では有効ですが、インドでは特許が関係なく、デュタステリドの成分を作ることができるので、インドで作られた海外製医薬品を独自に処方するクリニックも多く存在します。

デュタステリドの効果と副作用

デュタステリドの効果は、AGA の進行を止めることが期待されます。

副作用としては、勃起不全、性欲減退、精液量減少、発疹、頭痛等の症状があります。基本的には、フィナステリドの副作用と似ています。

デュタステリドは、フィナステリドよりも強い作用をすると考えられていますが、まだ新しいお薬であるため医学的な証拠となる研究の数はフィナステリドほど多くないのが現状です。
(もっと詳しく:デュタステリドとフィナストリドはどっちが効くのか?

デュタステリドの0.1mgと0.5mgの違い

AGA治療薬として唯一認可されているザガーロは、カプセルタイプのお薬でデュタステリドが「0.1mg配合されたもの」と「0.5mg配合されあたもの」があります。

0.1 mgの方が一般的ですが、症状や状況に応じて0.5 mgが処方されることもあります。

デュタステリドの飲み合わせが悪い飲み物やお薬

デュタステリドには、フィナステリドと違って“併用注意薬”と呼ばれるものがあります。

併用注意薬とは、薬同士が作用しあうことで効果の弱化や副作用の増強などの悪影響が起きる可能性がある薬のことをさします。

“併用注意薬”は、いわゆる飲み合わせの悪い薬のことです。

デュタステリドの場合、“CYP3A4阻害剤”という成分が配合された薬に注意するよう、添付文書に明記されています。

“CYP3A4阻害剤”とは、CYP3A4という体内酵素のはたらきを弱める成分です。

CYP3A4は肝臓に多く存在する酵素で、毒や薬などもともとは体内に存在しない成分を分解し体外に排出するはたらきをします。

効果を出す成分がCYP3A4に分解されやすい薬には、効果が弱まらないようにCYP3A4のはたらきを弱める阻害剤も配合されています。

デュタステリドとCYP3A4阻害剤を同じタイミングで服用すると、デュタステリドが分解されなくなり、腎臓の機能の低下などの症状を招く可能性があると考えられています。

そのため、同じ時期に服用するには注意が必要です。

CYP3A4阻害剤が配合されている薬としては、風邪薬として処方されることのある“クラリスロマイシン”やピロリ菌の除菌薬の“ラベキュア®”、“ボノザップ®”などが代表的です。

他にも多くの種類の薬にCYP3A4阻害剤が含まれています。例えば、カフェイン。

コーヒーなどに含まれるカフェインも高濃度の場合は、デュタステリドの飲み合わせが悪いため注意が必要です。

治療を行う際の問診では、現在飲んでいる薬、普段から飲んでいる薬を必ず医師に伝えましょう。

フィナステリドとデュタステリドは、どっちが効く?【徹底比較】

フィナステリドとデュタステリドの特徴を説明してきましたが、「何が違うのか」というのが気になるところではないでしょうか。

結論からお伝えすると、「効果については、デュタステリドの方がより強く作用をする」と一般的には考えられていますが、科学的にはどちらとも断言できず「医師が個別に最適な治療薬を決めているのが現状」であり、患者様に応じてケースバイケースで処方しています。

効果に注目し、「フィナステリドとデュタステリドのどちらが効くのか」をくわしく比較と解説をします。

デュタステリドのデメリット(副作用の比較)については、「デュタステリドのほうが性機能障害の可能性が高い」「デュタステリドには、飲み合わせが悪い薬がある」で詳しく解説しています。

デュタステリドは2種類の酵素に作用

フィナステリドもデュタステリドも、“5-αリダクターゼ”という酵素に作用し、ジヒドロテストステロン(DHT)を抑える点では共通しています。

“5-αリダクターゼ”には、【タイプ1】と【タイプ2】が存在しています。

フィナステリドは、【タイプ2】の1種類のみに作用し、デュタステリドは【タイプ1】と【タイプ2】の2種類に作用します。

単純に作用する“5-αリダクターゼ”の種類が多いため、デュタステリドの方が効果が高いと考えられているのです。

DHT低下効果は、デュタステリドのほうが高い

【タイプ2】の5-αリダクターゼに対しての作用だけで見ても、デュタステリドの方が強力であるという研究があります。デュタステリドが、ジヒドロテストステロン(DHT)をより低下させることがわかっています。

2007年にアメリカでフィナステリドとデュタステリドの作用を比較した研究が行われました。99人の男性に対してフィナステリド、デュタステリド、偽薬をランダムに52週間投与しました。

結果、血液中のDHTの濃度はフィナステリドを投与した患者は平均して濃度が70%下がり、デュタステリドを投与した患者は平均して93%下がりました。

5-αリダクターゼに対して、【タイプ1】に対してはデュタステリドがフィナステリドの100倍、【タイプ2】に対してデュタステリドがフィナステリドの3倍強力であるという結果が得られました。

AGA治療における効果の差に関しては治療における十分な根拠となるほどの数の研究がまだ行われていません。フィナステリドの方が、歴史が古く、研究の数も多いので、デュタステリドに関する研究はこれからたくさん出てくることが期待されています(参考:デュタステリド vs フィナステリドの論文 2007年)。

発毛効果はデュタステリドもフィナステリドも変わらない

ジヒドロテストステロン(DHT)ではなく、“発毛効果”に関して調べた論文では、両者ともに発毛効果に変わりはない(統計学的に優位な差はない)という結論がでています。

(参考:デュタステリドvsフィナステリドの論文2014年

“発毛効果”に関して、2014年に行われた研究では、デュタステリドとフィナステリドの“頭頂部の発毛効果”を比較して調べています。

日本人200人を含めた20~50歳の917人のAGA患者を対象に、デュタステリド(0.1mg、0.5㎎)、フィナステリド(1㎎)、偽薬をランダムに1年間毎日投与し結果を比較した対照ランダム化比較試験です。

その結果、0.1mg、0.5mgのデュタステリド、1.0mgのフィナステリドを服用した患者の頭頂部の毛髪数がプラセボ患者よりも増加しました。

頭頂部の直径2.54cmの円の中で、お薬を飲んでいないグループは毛髪数が平均4.9本減少、デュタステリド0.1mgのグループは平均63本増加、デュタステリド0.5mgのグループは89.6本増加、フィナステリド1.0mgのグループは平均56.5本増加したという結果でした。

副作用はどの治療グループのも同じ程度でした。

増加した本数の結果を見ると、デュタステリドもフィナステリドも本数に差がありますが、デュタステリドを絶対に処方するべきだというには不十分です。

フィナステリドからデュタステリドの切り替えは?

クリニックでは医師の判断で、フィナステリド → デュタステリドに、もしくはその逆にお薬を変えることもあります。

フィナステリドもデュタステリドも、お薬の効果が出るのは毎日服用しているのを前提として、飲み始めてから3〜6ヶ月かかります。

ですので、フィナステリドからデュタステリドにお薬を切り替える場合、初回にフィナステリドを飲んでから6ヶ月以降を基準にして効果を確認し、お薬の切り替えを検討することが多いです。

飲み始めて1週間や2週間のタイミングでは効果が出ているか、出ていないかの判断は専門家でも不可能で、通常はお薬の切り替えを行いません。

男性ホルモン剤としての危険性や副作用

デュタステリドやフィナステリドには上述のとおり、さまざまな副作用があります。ホルモン剤特有の、性に関する副作用があります。女性の方は特に気になるかと思いますので、詳しく解説します。

女性や子供への危険性

フィナステリドもデュタステリドも基本的には男性専用の薬で、妊娠の可能性がある女性や子供については、使用も接触も禁止されています

子供の場合は男女の問わず、性の発達に異常をきたす可能性があります。

女性の場合は、体内のホルモンバランスが乱れ、生理不順や妊娠しにくくなってしまう症状がでる可能性があります。

胎児が男の子だった場合、胎児の生殖器(おちんちん)に異常を起こす可能性があり、妊婦は触れるだけでも大変危険です。

2つとも飲み薬として処方されますが、触った皮膚からも吸収されるという特徴を持っています。

フィナステリドはコーティングをされた錠剤で、デュタステリドはカプセルのお薬で直接成分が肌に触れないように作られていますが、万が一のことを考え、処方された患者様以外の手に触れないように保管をしましょう。

過去にプロペシア®が国内で手に入りにくい時に、個人でお薬を輸入をする方が多く発生したため、厚労省から異例の注意喚起があったぐらいです。
(参考リンク:厚生労働省から注意喚起

デュタステリドのほうが性機能への影響が大きい

フィナステリドとデュタステリドともに副作用として、性機能に関する問題が多く報告されています。

2つのお薬を比較すると、次世代治療薬のデュタステリドの方が性に関する副作用が出やすいと考えられています。

2007年のアメリカの研究では、被験者の精子の量が受ける影響についても調査が行われました。結果、52週後デュタステリドを服用したグループは平均29.7%、フィナステリドを服用したグループは平均14.5%精子の量が減少しました。

精液への成分の移りやすさ、女性への影響の起きやすさに関しては様々な意見があります。大きな危険性はないという意見もありますが、上述のように赤ちゃんの体に影響を与える可能性があるため、妊活中の方にとっては無視できないことだと考えており、最新の研究データを日々確認しております。

妊活中の男性にはデュタステリドやフィナステリドを処方は、極めて慎重に検討するのが通常です。もちろん、妊活を終えられてから治療を始めていただけます。

前立腺がんとの関係

フィナステリドやデュタステリドを飲んでいると、血清前立腺特異抗原(PSA)という前立腺がんの血液検査値が著しく下がってしまいます

なので、PSAの値が正常であったとしても、「前立腺がんの可能性は低い」といえなくなります。

「前立腺がんになりやすい」というわけではなく、「がんを見逃す可能性が高くなる」ということです。ですので、治療開始>前にPSAを測定することが大切です。

余談ですが、フィナステリドは「前立腺がんになりやすい」どころか、逆に「前立腺がんのリスクを低下させる」ことが、1994年から1997年の間に18,882人の男性を対象にした研究でわかっていますので安心してくださいね。

乳がんのリスクや肝臓への負担

フィナステリドを内服している男性の乳がんが報告されたことがあり、不安になる方もいるかもしれませんが、さまざまな報告をまとめた結果、明確な因果関係は明らかになっていません。

フィナステリドやデュタステリドは肝臓で代謝されます。したがって、肝機能障害といわれたことがある人は、注意が必要です。

(参考論文へのリンク:男性乳がんとフィナステリドの関係

AGA治療薬の入手方法

AGA治療薬は、医師の処方が必要となる医薬品であると定められています。理由は男性ホルモン剤であり、上述の通り、数多くの副作用があるからです。

そのため治療薬は、日本国内で市販薬で取り扱いは無く、薬局や通販で購入することはできません。

私の知る範囲では、一般的にお薬はこの3パターンで皆さん入手されています。

薬の入手経路のパターンをPMDA認可状況 や安全性・推奨度といった項目で表。

ケース1:AGA治療薬をインターネットで輸入する

前提として、非常に危険なのでやめるようにしてください。

やめていただきたい理由として、偽物が出回っているからです。海外製の医薬品の中には、専門家でも見分けることの難しいほど似た偽薬も出回っています。

過去にED治療薬で海外輸入の偽物が多く見つかった際に、正規品製造メーカーの4社が個人輸入を行うことへの意識調査をインターネット上で行いました。

偽薬品が出回っているというリスクを97%の人が理解しているのに、「自分がネットで購入したものは本物だ」と考える人が88%もいたという調査結果が出ました。(調査の詳細へのリンク:ネット購入医薬品に関する意識調査

自分は大丈夫だとついつい考えてしまいますが、体に入れる大事なお薬なので価格の安さよりも安全性を重視してください

万が一、個人輸入した薬を今現在飲んでいて体調に変化がある場合は、必ず医師に相談してください。副作用について医療機関で相談可能です。

ケース2:クリニックでオリジナル薬の処方をうける

海外製品が危険なのは理解いただけたと思いますが、クリニックで処方を受けるからといって完全には安心はできません。

クリニックによっては、厚生労働省に認可されていない薬をクリニックの判断で処方している場合があります。海外から輸入した安価な薬を原料にし、独自で作ったオリジナル処方薬を作っている場合は注意が必要です。

処方されている薬が「厚労省から認可をうけているか」をクリニックのHPで確認したり、問い合わせしたりしてください。

すでに処方をうけていて、直接聞きにくい場合は、手元の薬が厚生労働省が認可か確認する方法を参考にしながら、チェックしてもよいかもしれません。

ケース3:クリニックで厚労省認可薬の処方をうける

最も一般的なAGA治療薬の入手方法です。クリニックから処方される、厚生労働省から認可を受けた正規医薬品を飲むことを私はおすすめしています

なぜなら、万が一の薬害にあったとき、補償を国から受けるができるからです。

また製造も国内で認可された施設で行われているため、品質のコントロールが均一です。わざわざクリニックに通って、品質が安定していないお薬を飲む必要はないでしょう。

お薬が厚労省認可かを自分で確認する方法

もし手元にAGA治療薬がある場合は、自分でお薬の製造元を調べることができます。

クリニックで処方された場合、お薬のパッケージや添付文書がありますよね。薬の添付文書は、このようなものです。

「製造元」や「販売元」の会社名が必ず記載されています。下表にのっている会社(表の最下段)の場合は、厚生労働省の販売認可を受けているので安心できるといえるでしょう。

「製造元」が特定のクリニック名になっている薬は、処方されたクリニックに確認をしてみてください。

フィナステリドとデュタステリドの比較をした表です。お薬の仕組み、作用する酵素種類、効果、副作用、他薬との相互作用、妊活に関係した注意点、開発した製薬会社、開発した製薬会社以外の厚労省認可、販売元で比較した。

この表は、2019年末時点でわたしが調べて転載したものですが、最新の認可状況は下記ページで無料公開されています。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)による添付文書等情報検索ページです。医療用医薬品の販売名や成分名などから、添付文書(使用上の注意)や患者向医薬品ガイド、インタビューフォーム、リスク管理計画などを検索できます。

参考文献

フィナステリドの安全性と効果に関する論文 / 2010年

Arch Dermatol. 2010 Oct;146(10):1141-50. doi: 10.1001/archdermatol.2010.256. Review; Systematic Review

デュタステリドvsフィナステリドの論文 / 2007年

J Clin Endocrinol Metab. 2007 May;92(5):1659-65. Epub 2007 Feb 13. Multicenter Study; Randomized Controlled Trial; Research Support, Non-U.S. Gov’t

デュタステリドvsフィナステリドの論文 / 2014年

フィナステリドと男性乳がんの論文 / 2010年

J Cutan Aesthet Surg. 2010 May;3(2):102-5. doi: 10.4103/0974-2077.69022.

参考サイト

厚生労働省の注意喚起(mhlw.go.jp)

プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について について紹介しています。

ED治療薬のネット輸入に関する記事(dot.asahi.com)

 ED(勃起不全)治療薬としてバイアグラが世界で初めて製品化されて20年近く。その後、レビトラ、シアリスなども登場した。一方、こうした薬の偽薬品も多く出回っている。2016年10月には、大阪府警がバイ…